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Lord of Magic Championships 2005


ラウンド 5: 森勝洋 vs 斎藤友晴

Written by Satoshi Miyamoto

「このマッチアップでフィーチャーされなかったらもうフィーチャーされないよ」

「(レーティング)世界 14 位 vs 世界 16 位でフィーチャーされないとか、今回は俺たち出番ないよね」


そんなアピールがあった。ラインとしては、あと 1 敗すればベスト 8 のテーブルは大きく遠のく崖っぷちに近い状況。負けた方に先が無いことは重々承知、ならば、「ここで俺たちの戦いを見て行ってくれ」という叫びを、受け止めないわけには行くまい。急遽フィーチャーテーブルを増設し、彼らの戦いを追いかける。

《妄想の誘導/Induce Paranoia》 4 枚入りの青黒のライブラリー破壊デッキをドラフトした斎藤、対する青緑黒のビートダウンする森。

ライブラリーアウト戦略はどこまで通用するのだろうか? ちょうど 1 年程前には赤青の秘儀連携ライブラリーアウトデッキというドラフト術があったわけだが、結構強いが結構「脆い」ものだったわけだが。

Game 1

森勝洋

ダイスロールで勝った森、何か思うことがあるのだろうか黙って上方を見ている。

「んー先攻でいいや」

そう呟きハンドを見た。そして静かにキープを宣言。斎藤の方はと言うと土地 6 枚と《隠れ潜む密通者/Lurking Informant》というハンドを開き「微妙」と言いたげな様相。暫らく黙って見ていたが、キープを宣言した。

斎藤の《隠れ潜む密通者》からブレイクしたこのゲーム。森のライブラリーを調整しながらみずからの土俵に持っていく斎藤。森のファーストブレイクは《占い棒使いのシャーマン/Dowsing Shaman》なのだがこれは《妄想の誘導》でカウンターされ、ついでに 5 枚のライブラリーを削られてしまう。

ならばと《護民官の道探し/Civic Wayfinder》《土を形作る者/Terraformer》とクリーチャーを並べる森。

斎藤は《ディミーアのギルド魔道士/Dimir Guildmage》をプレイ、ついでに《影の家、ダスクマントル/Duskmantle, House of Shadow》をもプレイゾーンに送り込む。着実に森の選択肢を減らしにかかる。

森は《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》を《道探し》に装着させてアタックするがこれは《腹わた抜き/Disembowel》で排除されてしまう。みごとなまでに斎藤のペースにはまっている森だが、斎藤が変成から《強迫的な研究/Compulsive Research》をキャストし、カウンターマナが残っていない隙をついて《秘密の王、ザデック/Szadek, Lord of Secrets》を場に送り出すことに成功する。

森のライブラリーは残り 15 枚なのだがこの《秘密の王》のパワーはたった 3 回の攻撃で逆に斎藤のライブラリーを枯渇させられる。

「こんなレア初めて見た!」

と声をあげる斎藤。

まま、それはそれとして。《幻の漂い/Drift of Phantasms》をブロッカーとして召還する斎藤。

森は《秘密の王》を突撃させるがそれは飛行の壁でチャンプブロックされる。続けて《潮水の下僕/Tidewater Minion》をプレイするのだが、《妄想の誘導》されてしまい逆に 5 枚ものライブラリーを削られてしまう。

そして斎藤は森のライブラリーの枚数を確認し、全力で《精神の吸収/Psychic Drain》を撃ち込んだのであった。

森 0 - 1 斎藤

Game 2

斎藤友晴

森はマリガンからスタート。

森が《ケンタウルスの護衛兵/Centaur Safeguard》を出せば斎藤は《幻の漂い》でガッチリと……ならなかった。そうそうと《腐れ蔦の外套》を装着させ擬似《大喰らいのワーム/Craw Wurm》に仕立て上げ突撃させる。

斎藤は 2 枚目の《幻の漂い》を変成させ、《強迫的な研究》に変え、解決策を探しにいくのだが何をするにもマナが足りない。森は《大いなる苔犬/Greater Mossdog》、次のターンには《ゴルガリのギルド魔道士/Golgari Guildmage》《土を形作る者》を追加されてしまう。

斎藤にできたことは《立ち退きの印/Mark of Eviction》を擬似ワームにつけることだけだった……。

森 1 - 1 斎藤


斎藤「 500 枚」

森「え?」

斎藤「ライブラリー 500 枚あったら絶対削りきれないよ」

森「ライブラリーアウトでは負けないけど、普通に負けちゃうジャン」


ライブラリーの総数を増やしている森を見ての会話である。

Game 3

「で、結局何枚にしたの?」

「 46 枚だよ」


先攻を選択した斎藤は《隠れ潜む密通者》からスタートし、《強迫的な研究》と繋げる。

繋げたのだが、ここで動きが止まる。少しのあいだ悩み《妄想の誘導》《破れ翼のドレイク/Tattered Drake》をディスカードする。

そして続けてドロー。

「……っ!!」

と声にはならない声をあげ、《島》をセットする斎藤。

そこから暫らく沈黙が続く。まるで構築の試合のようにたんたんと土地を置くだけの森。そして《島》を置き《隠れ潜む密通者》を森に使用し続けるだけの斎藤。

しばらくこんな感じでターンは進んでいたのだが、ついに耐え切れなくなったのか斎藤は森のターン終了時に、そして自分のアップキープに《隠れ潜む密通者》を起動し、待望の《沼》を持ってくる。

この隙に森が動いた。《ゴルガリの腐れワーム/Golgari Rotwurm》をプレイするが斎藤はそれを《妄想の誘導》。だが、そいつには《巻き込み/Convolute》を打ち込む。《地底街の手中/Clutch of the Undercity》を変成して《噛みつきドレイク/Snapping Drake》へと変身させ即座にプレイする森。

斎藤は《ドレイク》は無視、そんなことよりも目下の脅威である“腐れ”ワームを《腹わた抜き》で除去する。みずから《鐘塔のスフィンクス/Belltower Sphinx》をブロッカーに呼びガッチリ。

……とは行かず森の《ヴィダルケンの放逐者/Vedalken Dismisser》で出戻りさん、となる。

が、斎藤はカウンターマナを残しながら《幻の漂い》。やっぱりマナを残しながら《強迫的な研究》、同じく《潮水の下僕》と着実に森に動きを制限する。

森も斎藤の手札に見え隠れする《妄想の誘導》のためになかなか動けなかったが、動けるだけのマナを用意できたのかここで動いた。《石の死の姉妹/Sisters of Stone Death》をプレイ、これは予定調和に《妄想の誘導》でカウンターされる。そしてそれを《死後剛直/Vigor Mortis》で釣り上げる。

斎藤は《脳崩し/Brainspoil》でこのやっかいな姉妹を除去したがさらなる脅威として《精神ヒルの塊/Mindleech Mass》が現れる。森のライブラリーは残り 12 枚。削り切れないわけではないが斎藤の残りライフは 8。

ここで時間切れ。追加ターンに突入。正直、斎藤の勝ちだと思った、が。

《ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer》を場に送り込み、《立ち退きの印》を《ヒル》に貼っつける。残り 12 枚もきっちり追加ターン中に削り切れる。

Drooling Groodion

しかし、森の最初のドローは《よだれ垂らしのグルーディオン/Drooling Groodion》。あっという間に斎藤の場に居たクリーチャーたちが倒れていく。さらに《精神ヒルの塊》の能力で斎藤の手札から《鐘塔のスフィンクス》が奪われて、あっという間に形勢逆転。

だが、ここから斎藤が耐える。

《立ち退きの印》と共に帰っていった《精神ヒルの塊》《ディミーアのギルド魔道士》のディスカード能力で処理。さらに諸悪の根源である《よだれ垂らしのグルーディオン》《立ち退きの印》を貼り付ける。

さらにブロッカーを引きあてたのだった。

結局、斎藤の粘り腰でこの第 3 ゲームは引き分けとなったのであった。

さてさて森の残りライブラリーは実は 6 枚だったわけだ。

ここで、このゲームの開始時に行われた会話を振り返ってみよう。


「で、結局何枚にしたの?」

「 46 枚だよ」


斎藤 1 - 1 森

Final Result : Draw

Tags: Report

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